大阪・関西万博レポ|5月10日【後編】

大阪・関西万博

5月10日の万博レポの続きです。

オーストラリアパビリオン

待ち時間・混雑状況:

たまたまか、それほど混んでなかったので30分ほどで入場。

見どころ・構成:

  • まず森林ゾーン。入った瞬間から圧倒されるスケール感。
    鏡の反射を活かした空間拡張により、まるで本当に森の奥深くに入ったような感覚。
  • ユーカリの香りも漂わせているとのことで、体感的な森の再現もされています。
  • 木々の間に動物の映像が投影される演出がユニークで、自然観察に感覚に近い楽しみ方も。
  • 続いて夜空ゾーンで、オーストラリアの四季折々の星空や星座を紹介。
  • エミューの形を星で描く表現が印象的で、神話と自然が融合した世界観を感じられました。
  • 海の映像ゾーン(ラスト)では、多面スクリーンに広がるオーストラリアの海の美しい映像を楽しめます。
  • 色彩豊かで、最後にリラックスできる癒やしの空間でした。

感想:

  • 全体を通じて「視覚・嗅覚・感覚」を使って、自然と一体になるような構成となっており、見事な展示でした。
  • 派手なギミックはないですが、丁寧で洗練された空間づくりとなっており、正直未来感は感じないですが、オーストラリアの大自然を満喫できる良いパビリオンだったかと思います。

イタリアパビリオン

待ち時間・混雑状況:

今回の万博で行きたいパビリオン上位ながら、なかなか予約が取れず、仕方なく並んだ結果、現時点で最長の2時間待ち(5月末現在、もっと待ち時間は長くなっているらしい・・・)
ちなみにパビリオンの手前の行列だけでなく、大屋根リングの下まで伸びているので、並ぶときは注意です。
なお、パビリオンに入るまでが2時間で、その中でも要所要所で待たされます・・・

見どころ・構成:

  • 最初の部屋は広い空間となっていて、芸術作品や技術的な展示(宇宙や鉄鋼業に関する映像やモデルの展示)がされており、まさに芸術と技術の融合というテーマが体現された構成になっています。
  • 芸術面では、「伊東マンショ肖像画」「ファルネーゼのアトラス像」、カラヴァッジョの「キリストの埋葬」などの貴重な芸術品を間近でしかもじっくり見ることができます。
    もうこれだけで待った甲斐はあった。
  • 「伊東マンショ肖像画」は入ってすぐに展示してあり、導線の邪魔になるため、いったん先に進む必要がありますが、しばらくすると次の待機列が入ってくるまで空くので、そのタイミングでじっくり見ることができます。肖像画の隣には画像分析映像などもあり面白いので、そちらもご覧になることをお勧めします。
  • よくわからなかったけど、心臓の陶器?っぽいアート作品と映像作品もあり。
  • 次の部屋では、複数のディスプレイで観光スポットの映像が楽しめる構成。美しい風景を見ると思わず行ってみたくなります。
  • 最終的に3階に移動するのですが、途中ダヴィンチの手記も展示されていて、これもまた見ごたえがありました。(内容も、当時からこんなことを思いついていたのかという内容で衝撃でした)
  • 3階は庭園になっていて、とても良い景色なんですが、なにせこの日は風が強く寒かったため、残念ながらあまりじっくりは堪能できませんでした。
  • 3階にはカフェもありますが、受付は1階で行う必要があるとのこと。

感想:

コンテンツとしては、現時点で最強と言っていいと思います。
映像だけでなく、実際に現地に行かないと見られないような芸術品が観賞できたのは、非常に価値のある体験だと感じました。
それらをじっくり見ることができる代わりに、やっぱり待ち時間が長いというのと、パビリオンに入ってもところどころで待たされるのが残念なところ。
ただ、それでも1回は見に行く価値はあるパビリオンだと思います。
ちなみに、定期的に新しい展示も増えているらしいので、また行ってみたいですね。

ブルーオーシャンドーム

当日予約できたので、待ち時間はなし。
映像作品の部屋への移動まで少し待たされたくらい。

見どころ・構成:

  • 外観は、半球体が重なるような白いドーム構造で、水辺に浮かぶ幻想的な外観で目を引きます。
  • 最初に部屋では、水滴が転がるようなインスタレーション作品が出迎えてくれました。(ふと豊島美術館の内藤礼さんの作品を思い出しました)
  • シンプルながらも時間を忘れて見ていたくなる魅力があり、「もしかするとメインよりも印象深かったかも」と思わせるほど。
  • そこから、メインコンテンツの部屋へと移動して、大ドーム内で、ナレーションなしの映像作品を鑑賞。
    テーマは「海洋汚染と人間活動の影響」だと思います。
    音と映像のみで構成されていながら、言葉に頼らず強くメッセージを受け取ることができました。

感想:

「海」をテーマにした展示の中でも、環境問題に真正面から取り組んだ重厚な内容でした。
ただ1点。手前に小さなお子さんを連れたご家族がいらっしゃいましたが、やはり子供には内容が難しいのか、映像の怖さは感じとっているようだったけど、飽きている感じでした。
映像もすごかったし、大人には刺さるとは思いますが、家族連れには向いてないかもしれません。

最初の部屋のインスタレーションは、アーティストの内藤礼さんの作品が好きならかなり刺さる内容だと思います。個人的にはあれだけで30分くらいは見ていたい。


マレーシアパビリオン

待ち時間・混雑状況:

帰り際(20時近く)に行ったところ、まったく並んでなかったので、最後に立ち寄りました。

見どころ・構成:

  • 最初の部屋では、現地の名物料理を再現した食品サンプルが展示がされていました。
  • 壁にはご飯屋さんの店頭、その前にはその店の屋台が再現されていて、その上に食品サンプルが乗っているという構成になっており、現地の雰囲気が感じられる楽しい展示でした。
  • それらに囲まれる形で、街中の模型も。
  • メイン展示(中央空間)では、マレーシア人アーティスト制作の大型アート「調和の木」がそびえたっており、フロアと螺旋階段がそれを囲むように配置されている構成となっています。
  • 展示内容としては、①マレーシアの自然・都市・未来ビジョンを伝える映像コンテンツ、②ゲーム体験コーナー、③都市模型 × プロジェクションマッピングの3つ。
  • プロジェクションマッピングは、クアラルンプール2040年のビジョンを紹介するもので、映像コンテンツとあわせて、かなりの発展計画を感じさせられるものでした。

感想:

食文化、アート、未来都市と3つのテーマがバランスよく構成されていて、意外に濃い内容で大変満足しました。
最初の部屋は生活感のある展示が好きな人には特に刺さると思います。(自分にはかなり刺さった)
マレーシアもそうでしたが、発展途上国と呼ばれている国の発展の速度に驚かされますね。
こうした気づきをもらえるだけでも万博の意義はある気がします。

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